2015年12月29日

一葉の味わいが落語に 第337回 圓橘の会 三遊亭圓橘 三遊亭橘也 2015/12/19


ここのところ通い詰めている圓橘師の会。今回も抜群に楽しかったのですよ。
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三遊亭橘也『にらみ返し』
三遊亭圓橘『盃の殿様』

仲入り

三遊亭圓橘『大つごもり』(作・樋口一葉) 


●三遊亭橘也『にらみ返し』
途中まで掛け取りと思っていたらなんとこの噺。とにかく睨む顔が凄い。さらに落ちの工夫が実によくできている。橘也さんはパワフルだけど、力の入れどころをきちんと心得て「睨む顔」にドーンと持ってくるから、全体が引き締まる。今の橘也さんはほんとに乗ってますよ。


●三遊亭圓橘『盃の殿様』
まくらで橘也さんと他の弟子についてちょっと語り、時代劇のカツラについてのギャグで沸かせ、僕の大好きな『盃の殿様』。
前に両国亭で聴いた時に比べ少し入れ事が多めでこれがまた楽しい。花魁の目の使い方とか、殿様の家来たち一人ひとりの人物が、なんのオーバーアクトもなく丁寧に描き込まれて、柔らかな滑稽味を演出する。楽しい。ただ楽しい。 


仲入り


●三遊亭圓橘『大つごもり』(作・樋口一葉) 
樋口一葉の葬式に森鷗外が参列しようとして、一葉の妹が断った話などまくらから興味をそそられながら、さらりと明治の商家に連れていかれる。
語り口はさらさらとした白雪のように美しく、主人公の芯の強さ、「おじさん」の家の貧しさとそれでも失われない気高さ、「奥様」の因業、放蕩息子の放蕩っぷりなど、それぞれの人物がくっきりと浮かび上がる。そして主人公がこれ以上不幸にならないでほしいと心から思ってしまう。

描写の的確さは、映画好きの師匠ならではのものだろうか。

幸い、これ以上不幸にはならず、心の底からほっとする。そしてこれだけのドラマをきっちりと凝縮してこの時間にまとめられた力量に惚れ惚れする。あとで師匠にお伺いしたら、20分だそうで、狙ったとおりだったそうだ。 

素晴らしかった。来年もまた、師走に聴きたい。 
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そして次回339回・2月27日(土)は、なんと新作!
『君は原節子を知っているか』。
うわあ、聴き逃せませんよ。 




m_shike at 12:30コメント(0)トラックバック(0)落語 | 生落語感想 

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