2015年08月15日
年に一度のお楽しみ お江戸deハナシをノベル!!vol.6 月亭文都 2015/08/08
関東者としては、年に一度のお楽しみ。文都師と小説家のコラボシリーズ。
月亭秀都『千早振る』
月亭文都『グルメ研究会の陰謀』(北野勇作 原作)
月亭天使『元猫』
月亭文都『うばすて山』(山中利一原案 田中啓文原作)
仲入り
ザ・ノベラーズ『トーク de ノベル』
月亭文都『鏡』(魔人ハンターミツルギ 原作)
ハナノベブラザーズ『エンディング de ノベル』
●月亭秀都『千早振る』
去年は入門直後の見習いで前説やってました。今年はふつうに一席。
●月亭文都『グルメ研究会の陰謀』(北野勇作 原作)
企画の趣旨説明の後「自分は落研ではない。いま出ていた秀都は落研」などと、じわりと作品世界の土台固め。バカな大学生二人がバカなやりとりをするだけの、ひたすらに下らない、それだけに落語っぽい作品。
部室とか学食とか、いろいろ思い出してしまった。
バカだったよなあ。あのころ。
●月亭天使『元猫』
総領弟子。
おお、去年も一昨年もかなりガッカリな感じだったのに、今年はそこそこに面白かった!
進歩したのか、好きな猫の噺だったせいか。
元犬を猫に変えただけの噺だけど、ギャグの一つ一つが猫好きにはグッとくるものが多くて、なにより、元猫男を生き生きと演じていたのがいい。
あえて言うと、前半から猫ギャグを畳みかけて欲しかったのと、落ちが元犬と同じだったのが残念。もう一ひねり欲しいところ。
●月亭文都『うばすて山』(山中利一原案 田中啓文原作)
まくらなしですとんとスタート。前半のアクション映画的な展開が素晴らしい。細かいカットが緊張感を効果的に盛り上げていく。そんなに緊張するような噺じゃないのに。後半は、まあ、ある程度見えているエンディングに向かっているのだが、よくできたギャグと文都師の語りのうまさで最後まで楽しめた。
仲入り
●ザ・ノベラーズ(魔人ハンターミツルギ・我孫子武丸・田中啓文(司会)・北野勇作・牧野修・浅暮三文)『トーク de ノベル』
トーク。今年もグダグダですが、まあ、一応テーマ設定したので、去年よりはましか。座る順番とかどのマイク使うかくらい決めておけばいいのに。まあ各作家のファンの皆様はお楽しみいただけているのでしょう。
チラシに出ていた田中哲弥氏の代わりに浅暮三文氏が出演。
●月亭文都『鏡』(魔人ハンターミツルギ 原作)
すみません、ちょっとネタ割ります。知りたくない人は見ないでください。
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見台を普通より高く積み、その上に額縁を二つ横に並べて接合したようなものを置いて噺は進行する。
二つの枠はそれぞれ鏡を表していて、上下を切るとそれぞれ向かって右の枠・左の枠に顔が入り、片方が自分(夫と妻)、片方は鏡のなかの自分、で、こちらとあちらの自分で会話する、という趣向。いかにも演劇の人が作りそうな噺。
面白いのだけど、めちゃくちゃやりにくそう。聴く方も、座る位置によって枠が邪魔して顔が見えないので、集中が切られて、フラストレーションがたまる。
枠(鏡)を一つにして、普通に上下切ればでいいのでは。あるいは枠の裏表をひっくり返して「向こうとこっち」をわけるとか。
でもまあ、そこは文都師、このややこしい噺をしっかり演じきり、こちらも楽しめた。
●ハナノベブラザーズ『エンディング de ノベル』
作家さんが全員出てきてご挨拶。今年もお疲れ様でした。 来年もやってくれるとのことで一安心。できれば年に二回やってほしいけどなあ。
---------
この企画、聴かせてもらうのは今年で三回目、合計9席聴いたことになるが、全作品の色合いが全く違うのが凄いと思う。いろんな作家と組む意義はここにあるんだろうな。
作家たちはみんな競い合って他とは違う自分だけの奇天烈な世界をぶつけてくる。
それをがっちり受け止めて、きちんと一つの落語にまとめ上げて、自分の古典落語を入れることなくきちんと一つの落語会にまとめ上げる文都師はやはり只者ではない。凄いわ。
東京の落語家、特に若手で新作やってる人は勉強しに来るべきです。立川三四楼さんは今年は来ていたのかな?
去年は入門直後の見習いで前説やってました。今年はふつうに一席。
●月亭文都『グルメ研究会の陰謀』(北野勇作 原作)
企画の趣旨説明の後「自分は落研ではない。いま出ていた秀都は落研」などと、じわりと作品世界の土台固め。バカな大学生二人がバカなやりとりをするだけの、ひたすらに下らない、それだけに落語っぽい作品。
部室とか学食とか、いろいろ思い出してしまった。
バカだったよなあ。あのころ。
●月亭天使『元猫』
総領弟子。
おお、去年も一昨年もかなりガッカリな感じだったのに、今年はそこそこに面白かった!
進歩したのか、好きな猫の噺だったせいか。
元犬を猫に変えただけの噺だけど、ギャグの一つ一つが猫好きにはグッとくるものが多くて、なにより、元猫男を生き生きと演じていたのがいい。
あえて言うと、前半から猫ギャグを畳みかけて欲しかったのと、落ちが元犬と同じだったのが残念。もう一ひねり欲しいところ。
●月亭文都『うばすて山』(山中利一原案 田中啓文原作)
まくらなしですとんとスタート。前半のアクション映画的な展開が素晴らしい。細かいカットが緊張感を効果的に盛り上げていく。そんなに緊張するような噺じゃないのに。後半は、まあ、ある程度見えているエンディングに向かっているのだが、よくできたギャグと文都師の語りのうまさで最後まで楽しめた。
仲入り
●ザ・ノベラーズ(魔人ハンターミツルギ・我孫子武丸・田中啓文(司会)・北野勇作・牧野修・浅暮三文)『トーク de ノベル』
トーク。今年もグダグダですが、まあ、一応テーマ設定したので、去年よりはましか。座る順番とかどのマイク使うかくらい決めておけばいいのに。まあ各作家のファンの皆様はお楽しみいただけているのでしょう。
チラシに出ていた田中哲弥氏の代わりに浅暮三文氏が出演。
●月亭文都『鏡』(魔人ハンターミツルギ 原作)
すみません、ちょっとネタ割ります。知りたくない人は見ないでください。
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見台を普通より高く積み、その上に額縁を二つ横に並べて接合したようなものを置いて噺は進行する。
二つの枠はそれぞれ鏡を表していて、上下を切るとそれぞれ向かって右の枠・左の枠に顔が入り、片方が自分(夫と妻)、片方は鏡のなかの自分、で、こちらとあちらの自分で会話する、という趣向。いかにも演劇の人が作りそうな噺。
面白いのだけど、めちゃくちゃやりにくそう。聴く方も、座る位置によって枠が邪魔して顔が見えないので、集中が切られて、フラストレーションがたまる。
枠(鏡)を一つにして、普通に上下切ればでいいのでは。あるいは枠の裏表をひっくり返して「向こうとこっち」をわけるとか。
でもまあ、そこは文都師、このややこしい噺をしっかり演じきり、こちらも楽しめた。
●ハナノベブラザーズ『エンディング de ノベル』
作家さんが全員出てきてご挨拶。今年もお疲れ様でした。 来年もやってくれるとのことで一安心。できれば年に二回やってほしいけどなあ。
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この企画、聴かせてもらうのは今年で三回目、合計9席聴いたことになるが、全作品の色合いが全く違うのが凄いと思う。いろんな作家と組む意義はここにあるんだろうな。
作家たちはみんな競い合って他とは違う自分だけの奇天烈な世界をぶつけてくる。
それをがっちり受け止めて、きちんと一つの落語にまとめ上げて、自分の古典落語を入れることなくきちんと一つの落語会にまとめ上げる文都師はやはり只者ではない。凄いわ。
東京の落語家、特に若手で新作やってる人は勉強しに来るべきです。立川三四楼さんは今年は来ていたのかな?
コメント一覧
1. Posted by ますめっど 2015年08月15日 17:28
ハナノベは面白いですね。
“鏡”で左でご飯を食べるところにゲイニン魂を感じましたね。(鏡側の人)
お囃子の笛の下手さに、ワタクシ一人大笑いでした。
“鏡”で左でご飯を食べるところにゲイニン魂を感じましたね。(鏡側の人)
お囃子の笛の下手さに、ワタクシ一人大笑いでした。
2. Posted by 4k
2015年08月17日 22:59
あの笛はやっぱり変でしたよね。大笑いはしませんでしたが首ひねってました。