『シェアする落語』次回は7/7です。

2015年07月26日

1席で3席分の充実『猫定』 第333回圓橘の会 三遊亭圓橘・三遊亭橘也 2015/07/25


子別れと牡丹灯籠お札はがしですっかり魅了されたので、ふたたび圓橘の会。

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圓橘の会 #落語 #rakugo

Masanori Shike (四家正紀)(@m_shike)がシェアした投稿 -



三遊亭橘也『猿後家』
三遊亭圓橘『猫定』

仲入り

三遊亭圓橘『怪談牡丹灯籠 発端 刀屋』


●三遊亭橘也『猿後家』
橘也さんはほんとにきちんと自分に似合う噺を持ってくる。そしてガンガン押してくる。
でも暑苦しくない。むしろ心地よい。安心して笑ってられる。

なんかどんどん良くなっているのは気のせいじゃないと思うよ。


●三遊亭圓橘『猫定』
凄いの聴いちゃいましたよ。
生で聴くのは初めてのこの噺、まずばくち打ちと猫がやり取りするシーンが凄い。
猫が、あまりにもリアルに猫。ここまでリアルじゃなくてもいいんじゃないかと思うくらい猫。このリアルは後からじわじわ効いてくる。殺戮シーンの迫力はもちろんのこと、殺人を持ちかけられた男がその場で竹やりを作るシーンの怖さったら、ない。

後半は長屋の人がどっと出てきて、弔いで起こる怪事件にみんなあたふた。
その人数の多さと描き分けの妙に驚く。驚きながら笑っちゃう。

後に残るのはずっしりとした、三席聴いたくらいの満足感。凄かったなあ。

 
仲入り
 

●三遊亭圓橘『怪談牡丹灯籠 発端 刀屋』
「発端」なので、あの長くておっかない牡丹灯籠のプロローグ部で、若侍が酔った浪人を斬っちゃっただけの噺で、怖いところはそんなにない。

しかしこれが面白い!

若侍と刀屋、若侍と酔った浪人のやり取りが、別に大した台詞でもないのにさっくり心に突き刺さってくる。
途中ちょっと『たがや』みたいな見物人の無責任さが滑稽に出てくるあたりがまた楽しい。

地語りのリズム・険しい、時に可愛らしい表情、抑制のなかにメリハリを利かせた台詞回し。どれも素晴らしい。


いやほんと、このブログを読んでいたただいている方には、心からお薦めしたい。
三遊亭圓橘師、聴くべき。

もっと早くこの会に来るべきだった。


 

深川東京モダン館--展示・イベント

次回は8月29日土曜日でございます。是非。

m_shike at 20:30コメント(2)落語 | 三遊亭圓橘 このエントリーをはてなブックマークに追加

コメント一覧

1. Posted by ますめっど   2015年07月26日 21:38
今年も志の輔師匠の「牡丹灯籠」を見たのですが、是非三遊派の人に語ってもらいたい噺だな…なんて思ったりしましたね。
中盤以降はよくやられている噺なんですが。
しかし圓橘師匠もネタが豊富ですね。
2. Posted by 4k    2015年07月26日 22:00
やはり、三遊派の流れはここにあったか!という感じです。

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