『シェアする落語』次回は7/7です。

2015年03月29日

「押さない」芸の新真打 桂右女助真打昇進襲名披露興行 鈴本演芸場 2015/03/28


三遊亭司師匠に続いて、もうひとつ真打襲名披露。

 
三升家う勝改め、桂右女助師匠。登場です。 

翁家社中 太神楽
金原亭馬生『無精床』
林家正蔵『味噌豆』
三升家小勝『長短』
鈴々舎馬風 漫談
ホームラン 漫才
五明樓玉の輔『ざいぜんごろう』 (財前五郎)
入船亭扇遊『一目上がり』

仲入り

口上 向かって左から
正蔵(司会)   扇遊 馬風 右女助 小勝 権太楼 市馬

涼風にゃんこ金魚 漫才
柳亭市馬『長屋の花見』
柳家権太楼『代書屋』
林家正楽 紙切り(相合傘・披露口上・線香花火・桂右女助)
桂右女助『茶金』(はてなの茶碗)
 

●翁家社中 太神楽
この日も前座なして登場。披露目ということで、あんまり寄席に来ない客が来ているので、「おー」「おー」と受けてる。土瓶がいいですよねえ。


●金原亭馬生『無精床』
いやあこんな浅いところで。
上手いなあ。こういう軽い噺をベテランがやるときの楽しさを満喫。


●林家正蔵『味噌豆』
まあ、漫談に味噌豆付けた感じですね。でも楽しかったですよ。相変わらず子ども上手いし。


●松旭斎美智・美登 奇術
初日と同様に東京スカパラダイスオーケストラfeat田島貴男『めくれたオレンジ』で登場。
出しものもほとんど一緒ですが、やはり昔のアメリカホームドラマみたいな面白さがある。


●三升家小勝『長短』
楽しいなあ。普通に気の長短なんだけど。


●鈴々舎馬風 漫談
落語やんないですねえ。ネタはこの芝居の初日と半分くらい一緒。


●ホームラン 漫才
こちちはちゃんとネタ変えてますね。好きです。


●五明樓玉の輔『ざいぜんごろう』 (財前五郎)
おっと久しぶり。まくらから毒舌爆発。
聴いてみたかったこの噺。良くできた新作ですねえ。
玉の輔師にぴったりで実に楽しかった。


●入船亭扇遊『一目上がり』
初日と同じネタですが、こういうめでたいネタが一つくらいないとね。満足です。

 
仲入り


●昇進襲名披露口上
(向かって左から)
正蔵(司会)   扇遊 馬風 右女助 小勝 権太楼 市馬

最初は読売巨人軍の話しかしなかった馬風師が大暴れで、指名された正蔵師小噺三連発、さらに扇遊師、権太楼師にまで飛び火。
いつもながらの愉快な口上。
権太楼師は小勝師のダメな話しかしない。市馬師の相撲甚句が素晴らしい。
黒紋付は先代小勝が来ていたものを師匠に譲ってもらったものなんだそうです。
 

●涼風にゃんこ金魚 漫才
やっぱり喋りより工作が凄いと思う。


●柳亭市馬『長屋の花見』
上手いなあと、しみじみと。何度も書くけどこの声の良さったら。


●柳家権太楼『代書屋』
まくらも含めて初日と同じ。でもこれだけ笑っちゃう。すごい。


●林家正楽 紙切り(相合傘・披露口上・線香花火・桂右女助)
「伊能忠敬」を出そうとして出遅れました。それにしても線香花火娘の可愛らしいことよ。


●桂右女助『茶金』(はてなの茶碗)
ものすごい拍手。愛されているなあ。
昼間は笑点の録画収録だったそう。 柔らかい、押さない語り口が素敵。

上野は京都をまねした江戸の名所があり、不忍池は琵琶湖。清水もある、みたいなまくらから、茶金が始まったとき、 あれ、顔が何となく桂米朝師に見えた。柔らかい。押さない。年輪を感じさせる落ち着きがありながら、どこか爽やか。

途中一瞬声が嗄れてしまいひやっとするが、すぐに持ち直した。
京都弁と江戸言葉の会話も綺麗に重なり、満足でございました。

 他の出演者も、今日のお客様は御陽気で開演から盛り上がっていると大変に喜んでおり、私個人もあんなに暖かい拍手を長く浴びたことはない。私のお客様は日本一だ。改めて深謝である。  昨夜は体調も良く、思ったより冷静でいられて、ゆっくり発進し、今日はイケると滅多に使わないギアに入れた途端、喉が張り付き、しばらく声がおかしくなった。物理的にも乾燥していたが、やはり緊張していないようで緊張していたのだろう。まさに、好事魔多し。反省すると共に、お運び頂いたお客様にはお詫びを申し上げたい。

 まだまだ修行が足りない精進します、と結ぶのは簡単だ。私は昨夜の高座が、お客様方との笑い話や思い出話になるように、後輩たちへのアドバイスになるように、そう願っている。そのためには、上手い下手やウケるウケないではなく、自分が納得できる高座、を続けるしかあるまい。まず、4月6日の新宿末廣亭だ。
いい名前を襲って、今後の活躍がますます楽しみなのでございます。

m_shike at 22:45コメント(2)落語 | 生落語感想 このエントリーをはてなブックマークに追加

コメント一覧

1. Posted by ますめっど   2015年03月30日 00:22
新真打の披露の時の師匠のネタ。
いつもと同じことをやっていても、どこか違う雰囲気になるそうで、これを袖から見れるのが芸人さんのある種の至福なんだそうですよ。
2. Posted by 4k    2015年03月30日 00:24
はあ、なるほど。

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