『シェアする落語』次回は7/7です。

2014年05月12日

四人四様で面白い!新宿末廣亭深夜寄席 2014/05/10 鯉八 昇吉 朝夢 松之丞


船堀から新宿線で深夜寄席。
新宿通りに抜けそうな、ものすごい列。
びっくり。

image
瀧川鯉八『わきまえる男』
春風亭昇吉『稲川』(関取千両幟)
三笑亭朝夢『お菊の皿』(皿屋敷)
神田松之丞『違袖の音吉』 
 

●瀧川鯉八『わきまえる男』
ものすごい拍手、待ってましたの声多数。これに対して「あなたたちは間違っていない!」と応えて更に喝采。
まくらがもう、面白過ぎてあんまり覚えていない。日常を少しずつずらしながら異空間を作り出す鯉八マジックが続々と炸裂。途中で最前列の妙な客が挙手して鯉八ワールドに侵入しようとしたが、一瞬間を空けただけでこれを撃退し、しっかりワールド完成。パチパチ。
けっして客におもねることない鯉八さん、しかしきちんと客を見て空気をコントロールしているのがとてもよくわかる。凄いなあ。どこから噺なのかよくわかんなかったけどそんなことどうでもいいや。

そして今夜もモテモテ。終演後は女性ファンに囲まれてました。翌日の独演会@らくごカフェは完売で僕は予約できませんでしたよ。めでたい。


●春風亭昇吉『稲川』(関取千両幟)
スッと空気が入れ替わる。とにかく本寸法志向で、まくらまできっちりと。ちょっと硬すぎなんじゃないとも思うけど、噺の方の台詞にはやはり相当の力があり、じっくり楽しめた。
ただ熱演しすぎて、高座返し忘れ。


●三笑亭朝夢『お菊の皿』(皿屋敷)
自分で高座を返して、松之丞さんが30分やるから私は軽めにと噺へ。
これが素晴らしい出来。
流れるような地語りとおっちょこちょい江戸っ子テイストたっぷりの人物描写で、聴きなれたこの噺が生き生きと蘇るような。
まあ、もう真打も近いもんね。

ぴったり22:30で終了。後輩の松之丞さんのために高座返しただけでなく釈台まで持ってきて、DVD撮影のせいかなかなか出てこない松之丞さんのためにつなぎでもう一回出てきた。優しいなあ。
終演後も「チラシ持って帰って下さいね。貰ってくれないと心が折れます。僕のは入ってないけど」と。


●神田松之丞『違袖の音吉』 
先輩に立ててもらって、満を持して全力投球。畳みかけるように受けを取っていく。
もともと笑いの多い、ヤクザにたてつく子どもの話だけど、以前訊いた時よりクスグリを増やして爆笑倍増。
 客席のヒートアップが凄まじい。ほんとにここは寄席なのか、これは講談なのか。寄席の講談はこんなに盛り上がるものなのか。


 というわけで、四人四様に個性を発揮し、これが流れるようにつながる奇跡のような深夜寄席だった。
ご出演の皆さんにお礼申し上げたい。

え、観客242人?一之輔師の卒業公演より多かったんじゃないの、ひょっとして? 


m_shike at 09:30コメント(2)トラックバック(0)落語 | 生落語感想 このエントリーをはてなブックマークに追加

トラックバックURL

コメント一覧

1. Posted by ますめっど   2014年05月12日 09:36
鯉八さんの独演会行きましたよ。
あの世界観は、なかなか文章にしづらいですよね。
鯉八さんの会だと、百栄師匠がちゃんとした人に見えるというおかしさもありましたね。
2. Posted by 4k    2014年05月12日 23:58
僕は行けませんでした。残念です。鯉八さんは間違いなく落語の世界を拡張していると思います。

コメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価:  顔   星
 
 
 
note 話芸(落語・講談・浪曲)×IT・マーケティング
サイト内検索
最新コメント
記事カテゴリ
メッセージ
パートナーブロガー 一覧 | アジャイルメディア・ネットワーク
記事検索
月別アーカイブ
アクセスカウンター
  • 累計: