2014年01月28日

華やかな女ざかり 第三十七回桃色婦人会 三遊亭歌る多 神田陽子


西荻窪から池袋演芸場。前から聴きたかった歌る多師匠と神田陽子先生の会へ。
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柳家まめ緑『狸の札』
三遊亭歌る多『西行』
神田陽子『秋色桜(しゅうしきさくら)』
 
神田陽子(踊り)『せつほんかいな』
三遊亭歌る多(踊り)『茄子とかぼちゃ』

仲入り

三遊亭歌る多『鼓ケ滝』
神田陽子『稲川出世』


●柳家まめ緑『狸の札』
前座さんでした。印象特になし。


●三遊亭歌る多『西行』
生で歌る多師匠を聴くのは初めて。
素晴らしいですね。めちゃくちゃ面白かった。
地噺の本当の面白さを改めて教えていただいたような。
本筋と脱線、本筋と脱線、この繰り返しなんだけど、完璧にスムースで、ずっと笑い続けてしまう。笑わないで聴いていられる時間がとても少ない。時に小粋に、時に艶っぽく、時にバカバカしく、変幻自在。

まくらでお弟子さんの自慢をされていたのが粋歌ファンとしては嬉しかった。


●神田陽子『秋色桜(しゅうしきさくら)』
歌る多師が『鼓ケ滝』をネタ出ししていた(そして『西行』を掛けた)ので、歌人に合わせて俳人のネタを。
宝井其角(芭蕉十哲 第一の門弟)に師事した俳人・秋色女のおはなし。
少女時代の話なので陽子先生の可愛らしさが際立つ。


●神田陽子(踊り)『せつほんかいな』
可愛かった。
 
●三遊亭歌る多(踊り)『茄子とかぼちゃ』
かっこよかった。

踊りは演奏が生だとほんと楽しい。寄席はいいなあと思うとき。


仲入り


●三遊亭歌る多『鼓ケ滝』
こちらはネタ出し。西行のネタで二席。
ものすごく楽しかったんだけど、うまく説明できない。
『西行』と同じく、本筋と脱線がさらりと入れ替わるところも素敵だけど、むしろ台詞回しの巧みさにグッとくるのかもしれない。巧みなんですよ。難しい噺だと思うんですが。


●神田陽子『稲川出世』
これは落語でもお馴染み。三遊亭圓橘師のが好きであります。
まあ、講談が先なんでしょうな。強いけど人気のない力士と客の物語。
必要以上に重みを持たせず大仰にせず、張扇なんかほとんど使わず、力士の声を作りながらも軽快にかつ可愛らしく読み上げる陽子先生。 いいなあ。


80過ぎても現役なのが寄席の世界。
逆算すれば、このお二人くらいのお歳がちょうど女ざかりなんでしょう。いや、これからなのかも。
華やかで軽やかで、艶っぽくて可愛らしい。


いいですね。ご婦人って。


m_shike at 23:15コメント(2)トラックバック(0)落語 | 生落語感想 このエントリーをはてなブックマークに追加

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コメント一覧

1. Posted by 歌る多です   2014年01月28日 23:33
はじめまして
粋歌を宜しくお願い致します
2. Posted by 4k    2014年01月29日 00:12
師匠御自らのコメント大変恐縮です。粋歌さんは大好きですが、今回は歌る多師匠のファンになりました。また聴かせて頂きます。ありがとうございました。

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