2013年03月03日
手作りの楽しさ らくごあそびvol.2笑福亭笑助×立川談吉 2013/03/02
落語を演じるだけでなく、創作も手掛けているぶちこさんが主宰の落語会『らくごあそび』の2回目。
京王新線・都営地下鉄新宿線の新宿駅直結。なかなかよさげな居酒屋「美禄亭(びろくてい)」の一室が会場。 微妙に暗いんだけど、そこがまた不思議なムードになって。
笑福亭笑助『寄合酒』立川談吉『道具屋』仲入り笑福亭笑助 立川談吉『トーク』立川談吉『初音の鼓』笑福亭笑助『獅子の子』
●笑福亭笑助『寄合酒』
初めて。笑瓶師の弟子ですな。とにかくにこやか。笑顔が素敵。
ただその笑顔がとちっているのを誤魔化しているように見えるときがある。とちってなくても。ま、僕にそう見えるだけかもしれないけど、多くの人にそう思われたらちょっと損だ。立川談幸師のいつもニコニコとはちょっと違う。
上方のこの噺も初めてで、どこが違うのかと思ったらあまり大きく変わらず。
後半、犬と鯛、鯛のウロコ落としから俄然盛り上がり、笑いがどんどん大きくなった。もうあそこで切っちゃってもよかったかも。落ちがちょっと曖昧だったので。
●立川談吉『道具屋』
まくらはまあ、ぐるぐる逡巡していましたが、それなりに笑えて。 あったまってから与太郎噺。
まくらはまあ、ぐるぐる逡巡していましたが、それなりに笑えて。 あったまってから与太郎噺。
家元のような哲学的な与太郎はできないと言いつつ、時に哲学的、スイッチ入ると狂気の人になる。いいですな。
誰でも知っているギャグを、ちょっとずつずらして自分の世界を作り出している。こういうのは落語好きにはまりますな。細かいところ整理すれば、まだまだやれる。
仲入り
●笑福亭笑助 立川談吉『トーク』
今日が初対面の二人の会話、そのぎこちなさを楽しむコーナー。
進行を笑助さんに任せきりの談吉さん。予想通りぐだぐだで内容もあまり覚えていないが、それなりに楽しく。笑助さんは酒、談吉さんはアニメが好きだと。
進行を笑助さんに任せきりの談吉さん。予想通りぐだぐだで内容もあまり覚えていないが、それなりに楽しく。笑助さんは酒、談吉さんはアニメが好きだと。
●立川談吉『初音の鼓』
僕が行けなかった先日のミュージックテイトでネタおろししたばかりだそうだ。
前から、この噺は任に合ってると思っていたし、好きな噺ので嬉しい。
『つるつる』の番頭を思わせる、軽いノリの三太夫が好きだ。
殿様のキャラがもっと明確になるとさらに楽しいはず。
●笑福亭笑助『獅子の子』
三題噺検索でこの演目を発見したことを誰かに褒めて欲しい。ま、ご本人に聞くの忘れたんだけどね。
自作の新作。動物園というのは落語になりやすいんですかね。獅篭さんの新作もあったな。
本人が言うように借金取りであるヤクザのセリフを楽しむネタなんですが、目が線になるくらいニコニコ顔の笑助さんが演るからちっとも怖くないヤクザが楽しい。落ちで人情噺に持っていくところでちょっと失敗していたのが惜しまれる。
談吉さんにはいろんな人と二人会やって欲しいと思っていたけど、笑助さんとの組み合わせはなかなか良かった。今度は笑助さんと他の誰かの組み合わせも聴いてみたいものですな。それはお席亭ぶちこさんに任せよう。
それにしてもびっくりしたのが、この見台と膝かくし。聴いたところによるとぶちこさん自作なんだそうだ。
ものすごく良くできている。
ものすごく良くできている。
さらにお土産に、名刺サイズのこんなカードが。
DIYですねえ。これもまた落語の楽しみなんですな。譜面台のメクリもいいじゃないですか。僕も同じこと考えてました。