2013年02月25日

異端の競演 こしら・鯉八落語フリーク なまらく両国亭 2013/02/23


またもいい顔付けに惹かれて、両国亭へ。

両国亭 こしら 鯉八
フリークスとはよく言ったもの。まさに異端対決。
世界観のユニークさでは東都で一二を争う二人の落語家。


●桂竹のこ『桃太郎』
またオーバーアクトで上滑りして、噺に入ると笑い少なかったけど、前座ですから。


●立川こしら『元犬』
まくらが強烈に面白い。ダムで落語やった話。前の「カヌー大会で流されながら落語」といい、こしら師はなんで川で災難が。

噺は、やはりここでも「こしらワールド」。ふだん落語に出てくる江戸とはまるで違う「こしらの江戸世界」が展開され、後半、女中おもとの正体にぶったまげる。
落ちの後味は良くないけど、いやあ、この展開は読めなかった。面白い。


●瀧川鯉八『笑う太鼓』
まくらから人間の感情の不条理を細かく細かく捉えた話を。僕は面白いのだけどそんなに受けていなかったところで、森蘭丸の話でドカンと来たところで噺へ。

なんと幇間のおはなし。鯉八作品のなかでは『新魔術』に近いのかなと思ったが、幇間コイパチは旦那をやりこめるのではなく魅了して虜にするので、全然違うのかな。なんとなく中崎タツヤのマンガをイメージしてしまった。

客は受けてはいないが引き込まれて、そのまま噺は終わった。旦那の言動の中にギャグが差し込まれると客も笑う余裕ができて、そのほうがもっと噺の世界にのめりこめるかもしれない。嫌いじゃないけどもう一伸び欲しい話。この前ネタおろししたばかりだとか。


お仲入り


●瀧川鯉八『他人の物』
なんとネタおろし 。これがかなり面白かった。自分が不要だと思って捨てた物を拾われていかにも価値があるように扱われ、惜しくなり……という「人間の心の小ささ」を持ってくるのは鯉八さんらしいが、他の鯉八噺よりトントントンとテンポよく進み、三人目に主人公の妻が出てきて噺がさらに動く。この動き方がなんとも古典落語的で面白い。

後でご本人に聞いたら、寄席で掛けることを目指したらしい。
それはいいんじゃないかなあ。 反応見ながら修正していけばさらにいい感じになるかも。さすがにネタおろしでやや言いよどんだりするところがあったけど、この方は稽古で解消しちゃうと思います。


●立川こしら『桃太郎・改』
「さっき竹のこ君が桃太郎をやりましたから、僕も桃太郎で」と、寄席感覚は皆無のこしら師は、さすがのマイペース展開。

とはいえ、前に『こしらの集い』で聴いたこともある、この『こしら版桃太郎』は、かなり奇妙でしかもちょっと怖い噺。ただ、その奇妙で怖い噺を進行していく中で、きっちりとまんべんなく笑いを取るのが凄い。笑っているうちにズブズブと変な世界にはまってしまう。

落ちはよく分かんなかったけど、え、そんな終わり方でいいの?みたいな感じもまた落語っぽいのかもしれない。『城木屋』みたいな。


異端の奇才には本寸法を組み合わせるのが二人会の常道だと思うけど、この「フリークス」の組み合わせはなかなかいい。
ぜんぜんタイプが違う奇才二人が出てきて、それぞれが自分だけの不思議な落語世界を展開する、それなのに何か微妙な調和が感じられる。とても面白い。

まあ、誰にも勧められるもんじゃないかな。
もし二人のうちどっちかでも好きだったら足を運ぶ価値は大いにあると思う。

次回は5月18日、また土曜日ですね、ちょっと遅れるかもしれないけど何とか駆け付けたいなと。 


m_shike at 08:30コメント(0)トラックバック(0)落語 | 生落語感想 

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