2013年02月10日
ホールらしい"人気者の競演"『はちまん寄席』2013/02/09 喬太郎 圓楽
かつて鈴本があり、正岡容(いるる)が暮らしていたことが関係しているのか、市川市と言うのはなかなかの落語どころでして、大小さまざまな落語会が開かれている。
『はちまん寄席』は葛飾八幡宮の境内にある市川市民会館で開催される落語会で、確か相当前からやっているはず。
母の住まいがここから割と近いので、試しに誘ってみた。人生初の落語親孝行(の真似事)である。
900席はほぼ満員。客は85%が年金貰っている人とみた。
圓楽師が出る落語会は、売店がものすごい。師の顔イラストが入ったお菓子とか、笑点グッズがこれでもかこれでもかと。
林家木りん『金明竹』柳家喬太郎『時そば』仲入り鏡味正二郎『太神楽』三遊亭圓楽『短命』
●林家木りん『金明竹』
はじめて。なるほどキリンだ、でかい。でかい理由はお父さんがホニャララだからで、という話のマクラは面白い。年寄ウケのいい意外な展開。
噺は前半をぶちっと切って、旦那が出かけるところからスタート。
うーん、まくらで沸かせたほどの勢いはなし。前座だからね。
●柳家喬太郎『時そば』
どこに行ってもこの師のまくらは外さない。
地方公演の話から、食べ物の話へとシフトし、青森ホッケの刺身、長野のどっかのソースかつ丼、コロッケ蕎麦からウインナー天、鉄板です。
ま、寄席に比べちゃうと客はややおとなし目だけどね。二代目バルタン星人なんてわかんないしね。
まあ、この季節こうなりゃ時そばですわな。
そばの食い方に一番勢いがあるのは、ひょっとして喬太郎師かも。ホールの広さをものともせず、中手を叩く暇もなく、ただ蕎麦が食いたくなる迫力に引き込まれる客。
「茶道に基づく演出」は個人的には新しいクスグリて、面白かった。
仲入り
●鏡味正二郎『太神楽』
初めて。若いのに達者。両刃の出刃包丁で皿回すのはスリル満点。客がぐっと引き付けられる。
●三遊亭圓楽『短命』
むかーし両国亭で聴いて以来かな。
32年前に楽太郎で真打昇進して、初めて披露目をやったのがこの市川市民会館なんだそうだ。「さすがに、ぼろくなりましたね」ですよね、はい。
いかにもインテリっぽい、エスプリ風味(でもお客に合わせて病気の話題が多い)のまくらから短命へ。クサくならないのにぐっと押してくる語り口はさすがでありますが、この噺、出来が良すぎてあちこちで掛かるので、個人的にはちと食傷している面もあり。
母親もまずまず満足してもらったようではあるが、どちらかと言えば他人の話を聴くより自分の話を聴いてもらいたい人なので、落語について特にこれといった感想はありませんでした。
まあ、親孝行の真似事なんてそんなもんです。
まあ、親孝行の真似事なんてそんなもんです。
トラックバックURL
コメント一覧
1. Posted by 建半 2013年02月13日 11:32
君ぃ〜、ソレって客席側で観たのかぃ?
まぁお母さんを同伴していたんだったら、“お忍び”で来場したんだろうけど…??
まぁお母さんを同伴していたんだったら、“お忍び”で来場したんだろうけど…??
2. Posted by 4k
2013年02月15日 02:11
> 君ぃ〜、ソレって客席側で観たのかぃ?
> まぁお母さんを同伴していたんだったら、“お忍び”で来場したんだろうけど…??
>
普通に前売チケット買った客なんで客席で観ましたが何か。お忍びって、愛人連れた有名人じゃあるまいし、何をおっしゃりたいのかさっぱりです。
> まぁお母さんを同伴していたんだったら、“お忍び”で来場したんだろうけど…??
>
普通に前売チケット買った客なんで客席で観ましたが何か。お忍びって、愛人連れた有名人じゃあるまいし、何をおっしゃりたいのかさっぱりです。