『シェアする落語』次回は7/7です。

2012年10月24日

若手二ツ目三人と遊雀師 浅草演芸ホール10月下席前半夜の部 2012/10/22 #rakugo #落語


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一瞬、あかぎ寄席か深夜寄席かと。

この思い切った顔付けにまずは乾杯!芸協でかした。

桂 米福『猿後家』
鏡味味千代 太神楽
昔昔亭桃太郎『金満家族』
仲入り
桂宮治『強情灸』
瀧川鯉八『暴れ牛奇譚』
三笑亭夢吉『宗論』
三遊亭遊雀『寝床』



●桂米福『猿後家』
途中から。まずまずに受けてました。最初から聴きたかった。好きなんですよこの方。


●鏡味味千代 太神楽
ノーミスで生き生きと。やっぱり生のお囃子があると太神楽も楽しいなあ。寄席の楽しさはお囃子だ。


●昔昔亭桃太郎『金満家族』
「赤塚不二夫です」と登場。時間たっぷりでまくらからしまいまでウケまくり。さすがだなあ。天井が高くて笑い声がなんとなく抜けていく感じがある浅草の空間を見事に笑いで満たす力量。「桃太郎 落語 金持ち」で三題噺検索して演目を確認。


仲入り


●桂宮治『強情灸』
その桃太郎師からも強力プッシュをされている宮治さん。NHK新人演芸大賞受賞の話は全く触れず、あくまで新顔の若手落語家として力いっぱい。やや力みも見られたがリズムの良さで客を沸かせた。


●瀧川鯉八『暴れ牛奇譚』
まくらはね、そこそこ受けていたんですよ。だいたいいつものやつですが。
で、噺の方もほぼいつもと同じ展開で演じたところ客がぽかーん。深夜寄席や道楽亭じゃメチャクチャ受けていたのに。
「うわー蹴られてる」とびびっていたが、最後まで全くペースを崩さずに演りつづけ、落ちでしーんとなったとき(ああ、僕はこの落ちがメチャクチャ好きなのに)、

「芝浜というお噺でした」

って降りちゃって、なんとも微妙な空気に。

好きな落語家の一番好きな噺で蹴られるところを目撃すると、なかなか辛いものがありますな。でも「つまんなかった」というより「独特の世界観に、呆気にとられていた」んじゃないかなとも思った。
鯉八さんはこれから客を育てて行かないといけないのかもしれない。時代の先頭に立つ人ならではの苦労なのかもと。


●三笑亭夢吉『宗論』
微妙な空気の中で登場。「大丈夫ですから。普通の落語やりますから」とこの噺へ。そこそこには受けていたけど、この噺、難しいんだよね。ちょっと手こずっていた感じが。


●北見伸&スティファニー マジック
いつもの。
派手で可愛くて、空気がガラッと変わる感じがいいですな。そういえば最近マジックジェミーのお姉さん見てないなあ。

●三遊亭遊雀『寝床』
良く考えたら生は初めてだ遊雀師。
なんかこー、体勢と目線が斜めな感じがいいですね。
ずいぶん工夫がしてあって、何というか全体的にドライな感じ。ドライってどの辺が?と言われると説明に困るのですが、強く感情を打ち出しても、どこか冷めているような感じ。もっとうまく説明できる言葉を次回までに探しておきます。

番頭や家族の言い訳に、桃太郎師以降の噺を全部取り込んだのは見事。「二番番頭は暴れ牛にさらわれた」には吹き出しました。 こういうのが寄席だなあ。



仲入り後登場の若手二ツ目三人は、順番に「NHK新人演芸大賞受賞」「NHK新人演芸大賞本選進出」(どっちも昇進一年未満)「岡本マキ賞受賞」と早くから期待されている人材であって、 ここでいい経験を踏ませる&多くの客に顔と名前を覚えてもらうのはとても大事。
若手にとっても、芸協にとっても、客にとっても。

これからも、どんどんいろんなことを仕掛けてくれることを期待します。 
 
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「宮治」「鯉八」の看板(というのか?)が新しく、白く清々しい。この木がこれからどんどん味わいを増してくるんでしようねえ。

m_shike at 23:00コメント(0)トラックバック(0)落語 | 生落語感想 このエントリーをはてなブックマークに追加

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