2012年03月03日
喬太郎の古典の風に吹かれて(2012/02/22) #rakugo #落語
たまたまチケットをお譲りいただいて紀ノ国屋ホール。
数々の演劇・落語の歴史的名演が繰り広げられてきた、ところだよね。エレベーターがえらく混む。
なんと、前日にたまたま余ってしまったチケットをお譲りいただいて紀ノ国屋ホール。 席はかなり後ろのほう。でも、喬太郎が聴けるなら、ね。■入船亭辰じん『金明竹』■座談 桂南喬 ・柳家喬太郎■柳家喬太郎『松竹梅』■桂南喬『お見立て』中入り■柳家喬太郎『按摩の炬燵』
■入船亭辰じん『金明竹』
達者ですな。ちょこちょこ入れてくる独自のくすぐりもいい。
■座談 桂南喬 ・柳家喬太郎
先代金馬がらみの話は面白かったんだけど、BS11喬太郎の粋ダネで聴いたばかりの話が多くて。
でも喬太郎師の南喬師に対するリスペクトがきちんと感じられるのが非常に心地よい。
■柳家喬太郎『松竹梅』
でも喬太郎師の南喬師に対するリスペクトがきちんと感じられるのが非常に心地よい。
■柳家喬太郎『松竹梅』
わりとストレートな型でもきっちり笑わせてくれるのがキョンキョン師。
■桂南喬『お見立て』
あー、古典落語だなー、しっかりした芸だなー、だけど声質が好みに合わず今ひとつ乗り切れず。
中入り
■柳家喬太郎『按摩の炬燵』
ペギラの話からこの話に入るのもキョン師くらいでしょう。
しかしこれ、しみじみ良かった。
あんまり粗筋書くのは好きじゃないけどちょっとだけ。
商家で小僧たちが「夜寝るとき寒くて仕方がない。布団が欲しい」と訴える。
番頭は贅沢を戒めるが、小僧の気持ちも分かるので、幼馴染の按摩さんに「お酒を飲んで、こたつの代わりになって欲しい」とお願いする。
そんな噺。
一人で酒を飲みながら自分の人生を語る按摩さんが、可笑しくて哀しくて。
もうこのままずっと飲んでいて欲しいとまで思ってしまった。
酒で身体を温めた按摩さんの入った布団に小僧たちが足を入れる。
小僧が寝言を。
「みんなこうやって偉くなっていくんだなあ」
落ちがまた、素晴らしく落語らしくて、しみじみ。
生涯で一番しみじみしました。
何度も同じことを書くけど、柳家喬太郎師は、落語でできることを何でもやろうとしている。そこが素敵。
『按摩の炬燵』だけでチケット分の価値はありました。