2011年11月27日
俊英・桂吉坊ひとり会(2011/11/23) #rakugo
さばの湯(さばのゆ)で評判を聞いた桂吉坊さん。
米朝師の孫弟子で吉朝師(故人)の弟子。
毎月のように東京で独演会、それも三日間開ける落語家とは?
というわけで行ってみた。
当日は舞浜のイクスピアリでジョージ・ハリスンの映画『リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド』を観て、その足で経堂・さばの湯に向かうその途中、電車の中でツイッターを見ていたら。
というわけでなんとなく落ち着かぬまま経堂へ さばのゆほぼ満員。休日とはいえ人気ありますなあ。
ちゃんと三味線が入るところがうれしい。上方噺は「はめもの」ないと淋しいよね。
●桂吉坊『七度狐』
名前の通り子供っぽい顔立ちに高いけどはっきりした声、口跡もきれいで心地よい。なるほど米朝一門。
上方落語のリズムにいまひとつ乗れないのと、予備知識が足らないという聴き手側のもどかしさはあるが、糸(三味線)との連係プレーも含めてなかなか楽しませていただいた。上方の旅の噺をもっと聴くと、知識が増えて面白くなるような気がする。この日もまくらでいろいろ教えてくれたんだけどね。
●桂吉坊『饅頭怖い』
上記ツイート通り、まくらは家元・立川談志師との思い出を語る。
一度は米朝師のおつきで伊豆栄に、二度目はインタビューでやはり伊豆栄。
「分かるか、小僧」と呼ばれたと。
「好きな人も嫌いな人も、この人のいうことには注目せざる得ないというところが凄いところだったんでしょうなあ」と。なるほど。
噺は「まんこわ」。上方バージョンは初めて。途中やぐら炬燵(こたつ)についてのあたりは大爆笑。なんか別の噺に入っちゃったのかと思った。まだ若いのに確かな技術を感じた。
で、調べてみると吉坊さんによる家元談志インタビューはこの本に入っていると。
早速購入して読んでみて、たまげましたよ。
26歳(当時)なのに古典芸能・大衆芸能に関する知識量が飛んでもない。インタビューも非常にうまい。これだけのベテランを相手に、話を引き出しながらしっかり自分も表現している。
正直、びっくりした。
談志ファンだけでなく、すべての方にお勧めです。ぜひ読むべし。