2010年08月14日

ニッカ仙台工場・宮城峡蒸溜所を見学(1)


ここ数年ウイスキーへの興味が増すばかり。

ということで今回は、宮城県仙台市、作並温泉に程近いニッカウヰスキー仙台工場・宮城峡蒸溜所に足を運んでみた。

東北新幹線を仙台で降りて仙山線で作並まで単線をとことこ1時間くらい。さすが温泉地、降りてみるといろんなホテルや温泉のマイクロバスでいっぱい。

しかしタクシーは一台もない。蒸溜所の送迎バスは土日祝日のみ。
国道に出てバスの時間を調べるとけっこうな待ち時間である。
まあ隣のバス停だからということで、歩いて蒸溜所を目指すことにした。

国道48号・作並街道を温泉とは逆、仙台市内の方向に向けて移動。決して歩いて楽しい道ではないが、ゴリラ岩がちょっとキュートである。

ゴリラ岩
ゴリラ岩 posted by (C)[4k]shike




ゆるゆる歩くこと25分も歩いただろうか。入り口に到着。

国道の看板
国道の看板 posted by (C)[4k]shike

広瀬側に架かるニッカ橋からの眺め。もう少し下流に行くと新川川と合流する。余市も山崎も川の合流地点にある。温度の違う水がぶつかると霧が立ちやすく、これがウイスキー製造に向いているのだとか。

広瀬川
広瀬川 posted by (C)[4k]shike


しかしここからが長い。工場がでかい。

仙台工場入口
仙台工場入口 posted by (C)[4k]shike

余市は門をくぐればいきなり受付だったけど、ここから受付のある建物まで10分以上歩いた。

外から眺めた印象は「化学工場」。余市の「昔ながらの蒸溜所」という雰囲気とは違う。一方でサントリー白州蒸溜所のような「森の中の巨大な秘密基地」というのとも違う。

フォークリフトに昔のロゴ
フォークリフトに昔のロゴ posted by (C)[4k]shike

というわけで、いよいよ見学スタート。定時になると待合室にガイドが現れて、数十人のお客さんを連れて構内をみて回るのには余市と同じスタイル。




見学スタート
見学スタート posted by (C)[4k]shike


まずはキルン塔。余市ではあんまりちゃんと見られなかったところ。
キルン塔
キルン塔 posted by (C)[4k]shike

これがピートを燃やす機械。
熱風発生炉
熱風発生炉 posted by (C)[4k]shike

熱風発生炉にピートをくべる
熱風発生炉にピートをくべる posted by (C)[4k]shike

といっても、この塔自体、いまは使ってないらしい。シンボルってことね。

続いて仕込み棟。
糖化釜まで作られた麦汁に酵母を加えて醗酵させるステンレスのタンクが並ぶ。隣には24時間監視のコントロールルームが。ガラスの向こうから眺めるだけだが、

仕込み
仕込み posted by (C)[4k]shike

コントロールルーム
コントロールルーム posted by (C)[4k]shike

それはまあ当たり前であって、ブロガーイベントということでもろみが醗酵している桶の中を見学させてくれたサントリー白州はすごかったよな、
醗酵槽の中1
白州蒸溜所 醗酵槽の中1 posted by (C)[4k]shike
とか思い出しつつ見学。

つづいて蒸溜棟。
麦芽が醗酵してビールのような醗酵液になり、これが蒸溜棟のポットスチルで2回蒸溜されるのは余市と同じ。
蒸溜棟
宮城峡蒸溜所・蒸溜棟 posted by (C)[4k]shike

違うのはポットスチルの形。
ちょっと鏡餅のような形で途中がくびれている。これをバルジ型という。

ストレート型の余市に比べると、
余市蒸溜所 ポットスチル1
余市蒸溜所 ポットスチル1 posted by (C)[4k]shike

気体に変わった成分がくびれの部分で引っかかるので、優しいマイルドな感じになるのは何となく理屈として分かる。

白州ではいろんな大きさ、形のポットスチルが活躍してたっけ。
ポットスチル1
白州蒸溜所ポットスチル1 posted by (C)[4k]shike


余市同様にポットスチルにしめ縄がかかっていた。造り酒屋生まれである竹鶴政孝のマインドの象徴のようでちょっとうれしい。
しめ縄
宮城峡蒸溜所ポットスチルのしめ縄 posted by (C)[4k]shike

ちなみにこれも世界的に珍しいカフェスチルによるグレーンウイスキーの蒸溜については全く見学できない。模型が飾ってあるだけである。

カフェ式連続蒸溜器
カフェ式連続蒸溜器 posted by (C)[4k]shike

珍しいといえば一つの工場でモルトとグレーンの両方を作っているのも珍しいことなんだとか。そうなんだろうなあ。


お次は貯蔵庫。
貯蔵庫へ
貯蔵庫へ posted by (C)[4k]shike

ここは余市と違い、入口にしめ縄がなかった。

貯蔵庫入口
貯蔵庫入口 posted by (C)[4k]shike

余市蒸溜所 入り口に注連縄
余市蒸溜所 入り口に注連縄 posted by (C)[4k]shike

ガイドの方がガラガラと扉を開けて中に入る。

余市に比べ貯蔵庫の天井が高い気がする。
貯蔵庫の中
貯蔵庫の中 posted by (C)[4k]shike

樽の積み方は基本三段積みのようだが、部分的に四段積みもあるみたい。
樽の違い
樽の違い posted by (C)[4k]shike

仕込み期間ごとの香りの違いなど体験させていただく。

というわけで見学者コースはつつがなく終了。

レンガ造りの建物が多い宮城峡も決して悪くはないのだけど、どの建物も時の重みを石造りで、リタハウスのような歴史的建造物も多い余市に比べると、風情の面ではいま一つ物足りない感じもする。比べなきゃいいんだけどね。

化学工場っぽい
化学工場っぽい posted by (C)[4k]shike


製樽がコースに入ってないのも不満。
余市みたいに木工の技を見せる展示があったり、白州みたいにリチャー(一度以上仕込みに使われた樽の中に火をつけて焼く工程)を見せたりすると盛り上がるんだけど。

そして一行は貯蔵庫からゲストホールへと向かう。蒸溜所のビッグイベント、試飲であります。

つづく


m_shike at 12:06コメント(0)トラックバック(0) | ウイスキー このエントリーをはてなブックマークに追加

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