2009年03月18日

命の水が静かに眠り続ける深い森の秘密基地 サントリー白州蒸溜所 5


ブロガーイベント白州蒸溜所「シングルモルト楽しみ方講座〜ハイボールからはじめよう〜」にご招待をいただき、念願の白州蒸溜所を訪問。

ウイスキー好きにとって、ディスティラリーというのは、そこにいるだけでなんとなく気分がいい。うっすらと流れる甘い香りの中に身をおくだけで嬉しくなるところ。

それがですね。
今回は凄かった。

まさかこんなに中身を見せていただけるとは。
「うっすら」どころじゃないですよ。
全身でウイスキーの気を浴びてまいりました。

では、工程に沿ってレポートなど。

■まずは仕込


仕込槽 仕込槽の中

この仕込槽の中で麦汁(二条大麦を発芽させた麦芽を砕いて水と混ぜたもの)を糖化させるわけです。当日は動いていなかったけど中を見せてもらった興奮です。


■つづいて発酵槽

酵母が糖を分解するとアルコールになると。
というわけで麦汁がぼこぼこと発酵しております。
発酵槽発酵槽

発酵初日発酵初日

発酵槽の中1発酵槽の中1

発酵槽の中3発酵槽の中3

発酵槽が木でできているのには、びっくり。
(ステンレスのもあります)

ほんとに「うっすら」どころではない、なんとも香ばしい糖の香り、酵母のため息があたりに立ち込めている。
3日間ぽこぽこと発酵は続き、アルコール度数6〜7%の「もろみ」になる。


■そして蒸溜所のシンボル・ポットスチル

こちらも特別に許可を頂いて、中に入って撮影。
休日につき蒸溜は稼動していないのだが、それでも充分に暑い。

なんと12機。

すべて直火で下から熱を加え、もろみの中からアルコールなどを一度気化させて、再び液体に戻してやる。
ポットスチル1 ポットスチル2初溜と再溜

ポットスチル3 ポットスチル5 中
左側が初溜用のポットスチル、この時点ではアルコール度数20度ぐらい。
これをさらに右側のポットスチルで再溜し、二回の蒸溜でアルコール度数70度くらいの「ニューポット」ができあがる。

ポットスチル6 ポットスチル7 曲がってる部分だけ交換済み

ポットスチル8 ポットスチル9

何でこんなにいろいろあるかというと、その形にタイプの違う酒ができるのだとか。
上部がストレートなポットスチルからは、アルコール以外の成分が一緒に蒸溜されやすいので、どっしりとした味わい。
曲がっているポットスチルからは、曲がっているところにアルコール以外の成分がたまるので、すっきりとした味わい。
小さなポッドスチルは突沸しやすいので、常に監視して火加減を調整するのだそうだ。
「突沸」なんて、懐かしいですね。理科の時間にやりましたね。

■貯蔵庫

透明な「ニューポット」を樽につめて、ゆっくり時間をかけて熟成させると樽の成分が染み出してあの茶褐色になるわけです。

ここは本来、中には入れるけど撮影は禁止。いっぱい写真が取れて嬉しい。

貯蔵庫1
寝てます。
貯蔵庫3 貯蔵庫4

ごろごろ寝てます。濃密な香りがします。明らかに酒です。

貯蔵庫9 

貯蔵庫13 貯蔵庫の模型

それにしてもいっぱい寝てます。アルコールが苦手な人はちょっと長時間はいられないかもしれません。

僕は一緒に寝てしまいたいです。僕が寝ても熟成はしませんが。

樽ごとに最適な時間だけ寝かされたモルトが、やがて別の工場に運ばれて、ブレンダーが決めた比率で他のモルトやグレーンウイスキーとブレンドされて、瓶詰めされて出荷され、ようやくわれわれは飲めるのであります。

■リチャー

熟成の力が落ちてきた樽を蘇らせる作業。見事な職人技。
リチャー20 リチャー04

リチャー05 リチャー08

こうして途中で活を入れられて、ひとつの樽は70年も使われるのだそうで。

リチャー11そろそろ消しにかかる リチャー12注水

リチャー13鎮火 リチャー14あっという間に消える

リチャー16仕上がり リチャー18仕上がり内面

樽作りの工程で、中を焼くことを「チャー」、改めて焼くということで「リチャー」。


■シングルモルト・テイスティング

ハイボールナイト1,2に続いて今回もテイスティング、今回のマリアージュはデザート系。

白秋におかきを合わせる白秋におかきを合わせる
白州にクリームチーズ白州にクリームチーズ
山崎にマドレーヌ山崎にマドレーヌ
山崎に月餅山崎に月餅


ふだんはボウモア好きですが、やっぱり施設を見た後に飲むウイスキー、それも白州12年は格別でした。香りはスモーキー、味の中には青りんご。

■印象

とにかく大きい施設でびっくり。考えてみれば様々なブランドを大量生産しているナンバーワンメーカーの工場なのだから当然といえば当然か。

数多くの個性的なディズラリーが地域に散在するスコットランドと違って、自社で様々なモルトを一定量作らないと商品のバリエーションを確保できないため、12のポットスチルを稼動させ、様々な種類の樽につめ、熟成期間もまたいろいろ。白州は、さながら森の中の巨大な秘密基地のようだった。

工場見学というのは、いつだってそうなんだけど、見て帰ってくると商品のありがたみが変わる。中でもウイスキーは物語と一緒に味わうとまた格別なもの。

というわけで、ちょっとでもお酒が好きな方はぜひ一度訪問されるとよろしい。これ以降美味い酒が飲めますよ。特に近県の方はぜひ。ウイスキー博物館も、天然水の工場もあるので、時間はたっぷり目に。

体験イベントも豊富。

お知らせ 白州蒸溜所 サントリー シングルモルトセミナー

下戸をひとり運転手としてアサインするか、あるいはそんな可愛そうなことしないで、新宿からならスーパーあずさで2時間弱、小淵沢駅からタクシー10分です。酒好き誘って行きましょう。ぜひ。

これで余市・白州と行ったので、あと宮城峡と山崎だな。いつか行く。必ず行く。


終わったころに晴れてバスの中から富士山終わったころに晴れてバスの中から富士山




リンク
白州蒸溜所「シングルモルト楽しみ方講座〜ハイボールからはじめよう〜」 ブロガーイベントに行ってきました|AMNイベントレポート|ブログ|Agile Media Network

m_shike at 19:51コメント(0)トラックバック(1)ウイスキー |  

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