2008年05月12日
外骨みたいに生きてみたい―反骨にして楽天なり
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posted with amazlet at 08.05.12
砂古口 早苗
現代書館
売り上げランキング: 61536
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全体像は捉えにくいかもしれないが、読んでて楽しいのは外骨の人柄のおかげかもしれない僕がもっとも尊敬する日本人、宮武外骨についての本。
宮武外骨 - Wikipedia
"宮武 外骨(みやたけがいこつ、慶応3年1月18日(1867年2月22日) - 昭和30年(1955年)7月28日)は、明治〜昭和期のジャーナリスト、新聞史研究家、江戸明治期の世相風俗研究家である。"
外骨については、その甥である吉野孝雄や、赤瀬川原平らによる評伝、解説本があり、未読だが(だって古本屋で2万円するんですもの)木本至による評伝も出ている。
果たして新しい視点からの外骨像というのがあるのかなと思ったのだが、あるんですねえ。やはり。
著者の砂古口 早苗氏は外骨の遠縁にあたるライター。外骨的な遊びの感覚をしっかりと理解しながらも、女性ならではのやや生真面目とも思われる視線で、外骨とその周辺の人たちを活写する。
特に圧巻なのはこの「周辺の人たち」で、外骨の弟子にして大阪商人モダンボーイの三好米吉、その恋人でジャーナリストの北村兼子、絵師・墨池亭黒坊など、今まで僕が読んだ外骨本に詳しく出ていなかった魅力的な人物が登場する。
中でも、不義が露見して許されず、猫いらずを飲んで自殺した外骨の妻、小清水マチについての件は、事実としては知ってはいたものの、その記述には同じ女性としての著者の思い入れが一杯込められていて、泣ける。
全体として、今までの外骨本を補いながら、また新しい外骨の魅力に気づかせてくれる本だと思う。その分、網羅性・時系列性はないので、先に吉野孝雄による『宮武外骨』と、赤瀬川原平の『外骨という人がいた!』を読んでおくと10倍楽しめる本だが、そのまま読んでもお値段分くらいはきっちり楽しめると思う。
外骨好きの僕としては「ああ、ここにもこんなに外骨が好きな人がいてうれしいな」、というのが率直な感想だったりする。
関連エントリ
裏[4k]:説明が難しいが、奇跡のような話 - livedoor Blog(ブログ)
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中でも、不義が露見して許されず、猫いらずを飲んで自殺した外骨の妻、小清水マチについての件は、事実としては知ってはいたものの、その記述には同じ女性としての著者の思い入れが一杯込められていて、泣ける。
全体として、今までの外骨本を補いながら、また新しい外骨の魅力に気づかせてくれる本だと思う。その分、網羅性・時系列性はないので、先に吉野孝雄による『宮武外骨』と、赤瀬川原平の『外骨という人がいた!』を読んでおくと10倍楽しめる本だが、そのまま読んでもお値段分くらいはきっちり楽しめると思う。
外骨好きの僕としては「ああ、ここにもこんなに外骨が好きな人がいてうれしいな」、というのが率直な感想だったりする。
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